ノルディックウォーキングの歴史

ノルディックウォーキングは、1930年代初めにフィンランドのクロスカントリースキーチームの夏場のテクニックトレーニングとして、ポールを持ってハイキングやランニングをした事からはじまります。それ以降このノルディックウォーキングは、クロスカントリースキー競技者にとって重要なオフシーズンのトレーニング方法となっています。

1990年代ポールを持って歩くことの身体的効果について、フィンランドで活発に研究試験が行われました。

1996年、フィンランドスポーツ研究所、フィンランドのスポーツ用品メーカーであるエクセル社(Exel)、およびSuomen Latu(野外レクリエーションスポーツ協会)の共同事業のもと、この新しいエクササイズを一般の人々に紹介するに至りました。

1997年、このエクササイズを国際的に「ノルディックウォーキング」という言葉で定義し、最初のカーボンファイバー製ノルディックウォーキング専用ポールが考案されました。

2000年、フィンランド・ヘルシンキに国際ノルディックウォーキング協会が設立されました。これ以来、多くのパートナー協力のもと国際的にノルディックウォーキング普及活動を展開し、現在(2009年)ではノルディックウォーキング活動を世界40カ国を越える国でみることができます。

マザーランドフィンランドでは、82万人が週一回のノルディックウォーキングをおこなっていると言われます。これは成人の20%にあたる人口になります。

ノルディックウォーキングの歴史ページの画像

ウォーキングテクニックが基本

ノルディックウォーキングには特別なテクニックが必要と連想される方も少なくないと思いますが、基本は正しいウォーキングスタイルにあります。

▼下半身

足はかかとから地面に接地し、拇指球と一緒に足指で地面を自然に押しつけるように蹴ります。
歩幅をやや大きくすることで、より良いウォーキングテクニックとなります。

▼上半身

腕は前後にバランスよく大きくスウィングします。
肩はリラックスし、腕のスウィングの基点となります。自然に前後へ肩のラインの回旋が生まれます。
 

ヘルスレベル

自然なウォーキングスタイルがベースとなる、誰でも楽しくできるノルディックウォーキングです。
背すじを伸ばし、視線は遠くを保ちながら、 後方への腕のスウィングは腰までしっかり押し付けましょう。
ポールは前後の両足の間、斜め後方に傾いた角度で突きます。 ヘルスレベルのおすすめ
長時間(3時間以上)のトレーニングを必要とするアスリート、一般のノルディックウォーカー、リハビリなど
自然なウォーキングスタイルがベースとなる、ヘルスレベルの画像です
 

フィットネスレベル

より効果的で運動強度の高いノルディックウォーキングスタイルです。
歩幅と腕のスウィングがヘルスレベルより明らかに大きくなり、上体が前傾します。
ポールを突く位置はヘルスレベルより前方になりますが、前の足のかかとより前に出ることはありません。 フィットネスレベルのおすすめ
インターバルトレーニング、運動強度に変化をつけたい体力レベルの高いノルディックウォーカーなど。
より効果的で運動強度の高いノルディックウォーキングスタイル、フィットネスレベルの画像です
 

スポーツレベル

ノルディックランニング、筋力トレーニング、バランストレーニングなど、ノルディックウォーキングから発展した多様なトレーニング全般を言います。 スポーツレベルのおすすめ
限界を打ち破りたいアスリート
ノルディックランニング、筋力トレーニング、バランストレーニングなど、ノルディックウォーキングから発展した多様なトレーニング全般ができるスポーツレベルの画像です
 

上りのテクニック

上り坂を歩く時、体は通常より前方へ傾きます。
上り坂を進行するためエネルギー消費が増え、腕、大腿部、ふくらはぎの筋肉などがより多く使用されます。ポールを力強く使用することで歩幅を大きくできます。 上り坂でのポールの力強い押しは、足から上半身へ負荷を分配します。
上り坂のウォーキングは、初心者にとって腕の使用を覚える良いトレーニングです。
上りのテクニックの画像です。上りのテクニックは初心者にとって腕の使用を覚える良いトレーニングです
 

下りのテクニック

下り坂を歩く時、歩幅は短く重心を低く保ちます。
膝は軽く曲げられ、地面を蹴り離す際足を伸ばしきりません。 体重は地面に付いたポールと、その逆側の足のかかとに分散されます。
ポールに大きな圧力がかかることによって、足への負荷が軽減されます。 足で常にブレーキをかけ、やや後傾を保ちます。
ポールは体の前に出しません。
下りのテクニックの画像です。下り坂を歩く時、歩幅は短く重心を低く保ちます。

 

 

ノルディックウォーキング・テクニックの改善には、JNFA公認インストラクターからのアドバイスをお勧めします。
広くノルディックウォーキングの楽しさ、良さを広めたい方は、JNFA公認の指導者養成講座をお勧めします。

ノルディックウォーキング用具

ポールのサイズ

適したノルディックウォーキング用のポールの長さは、身長×0.68が目安です。ポールの先を地面に垂直に立て、ノルディックウォーカーの肘がおおよそ90度になります。
実際のポールの長さは5cm間隔なので、より快適に感じる長さを選択してください。 適切なポールの長さを決定する際に考慮されるのは、身長のみではありません。
その他の重要な要素として、あなたの運動能力、柔軟性、腕の長さ、ウォーキングスピード、長期的な目的、ノルディックウォーキングを行う地形などが上げられます。
適したポールの長さを確認した場合は、最寄のJNFA公認インストラクターへお問合せ下さい。 より効果的なノルディックウォーキングを行いたいという人は、ノルディックウォーキング専用にデザインされたポールの使用をお勧めします。
専用に設計されたポールは、ノルディックウォーキングテクニックの向上には欠かせません。
ノルディックウォーキング用ポールのサイズ
 

ストラップ

ノルディックウォーキングで最も大切なパーツの一つです。前後の腕のスウィングの際、リラックスした状態でポールをコントロールする必要がありま す。
特に後方へのスウィングの際、写真1.(右)のように体(手)とポールを繋ぐ唯一の点がストラップです。グリップを握ることなく、効果的に後方へポールを押し出せるのがノルディックウォーキング専用のストラップです。
ノルディックウォーキング専用ストラップを説明する画像
 

グリップ

ノルディックウォーキング関連参考文献の中に、ポールを握りすぎることによる余分な血圧上昇というマイナス要因が紹介されてあります。
ストラップ同様、リラックスした状態でポールをコントロールできるよう人間工学に基づいてデザインされたグリップがノルディックウォーキング用のグリップとして特徴的です。

シャフト

ノルディックウォーキングは、後方へポールを押し出すことによる上腕部の活発な筋肉の運動で効果を得られます。
重量のあるポールでは『ポールを押し出す』動作を阻害するため、軽量で丈夫なカーボン製のシャフトが良いとされます。

チップ

どこでもできるノルディックウォーキングですが、地面の状態によってチップを使い分けます。アスファルトなど硬い表面では、ラバー製のアスファルトパッドを使用します。
芝、土道では、アスファルトパッドを外したスパイクチップを使用します。ノルディックウォーキング時のポールは、斜め後方に傾いた角度でポールを突くため、アスファルトパッドとスパイクチップにも角度がついてあるのが特徴です。
ノルディックウォーキングのチップについての説明画像
 

その他

ノルディックウォーキング体験会などでは、様々な身長の方が参加します。
ノルディックウォーキングのポールの長さは身長や体力レベルによって個人差があるため、長さ調整が可能なタイプのポールをお薦めします。

ポールのメンテナンスについて

JNFAでは、ノルディックウォーキング用ポールのレンタルを行っています。
レンタルされたポールはどのようにメンテナンスされて、次の利用者のもとへ行くのか、皆さんにご紹介します。
 

ポールが返却されてきました。
中はこんな状態になっています。 
 ポールが返却されてきました。
中はこんな状態になっています。
 

一度結束バンドを全部ほどいて、ポールの汚れを一本ずつ落としていきます。
一度結束バンドを全部ほどいて、ポールの汚れを一本ずつ落としていきます。
 

アスファルトパッドもはずして先端を拭きます。 汚れがひどい時はたわしで洗います。 この時にアスファルトパッドがゆるくなっていればテープを巻いて調整します。
アスファルトパッドもはずして先端を拭きます。 汚れがひどい時はたわしで洗います。
この時にアスファルトパッドがゆるくなっていればテープを巻いて調整します。
 

 
アスファルトパッドもきれいに洗います。この時穴のあいているものがないかもチェックします。
アスファルトパッドもきれいに洗います。
この時穴のあいているものがないかもチェックします。
 

伸縮タイプは内部もきれいに拭かないと動かなくなったり、滑って長さを固定できなくなったりします。
ポールもていねいに拭きます。
伸縮タイプは内部もきれいに拭かないと動かなくなったり、滑って長さを固定できなくなったりします。
 

ポールは番号をあわせて左右バラバラにならないようにストラップを絡めます。
ポールは番号をあわせて左右バラバラにならないようにストラップを絡めます。
 

ポールは番号順に5セットずつ束にしていきます。 結束バンドはグリップのところでしっかりと束ねます。
ポールは番号順に5セットずつ束にしていきます。 結束バンドはグリップのところでしっかりと束ねます。
 

ポールの下の部分は、ひもでしっかりと写真のように縛ります。
ポールの下の部分は、ひもでしっかりと写真のように縛ります。
 

ポールバッグもきれいにします。 外も中もきれいに拭きます。
ポールバッグもきれいにします。 外も中もきれいに拭きます。
 

きれいに整理されました。 次の利用者が決まるまで事務局で待機です。
きれいに整理されました。
次の利用者が決まるまで事務局で待機です。
 

ご返却の際ご注意ください

ポール返却の際のOKの画像です。結束バンドはグリップの上、ひもは先端のでっぱり部分にひっかけるようにします。
結束バンドはグリップの上、ひもは先端のでっぱり部分にひっかけるようにします。
 

ポール返却の際のNGの画像です。結束バンドとひもの位置が、写真のようになっているとバッグの中でバラバラになってしまいます。 結束バンドのフックは写真のようにポールに引っ掛けるとポールに傷がついてしまいます!
結束バンドとひもの位置が、写真のようになっているとバッグの中でバラバラになってしまいます。 結束バンドのフックは写真のようにポールに引っ掛けるとポールに傷がついてしまいます!
 

泥や砂の汚れはバッグに入れる前に落としましょう。
雨などで濡れている場合は水気を拭き取りましょう。

毎回このように、ポールを大切に長く使えるようにしっかりメンテナンスしています。
皆さんで使うレンタルポールです。ご協力お願いします!
※ポールのメンテナンス は、JNFAボランティアスタッフさんたちのご協力でなりたっています。

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